日米とも株の下落が続いております。
株価はただの数字と思って見るようにしていますが、気持ちの良いものではありません。
ロイヤルダッチシェル(ロイヤルダッチが今後、社名から外れるそうです)やABBV、GSKの株価が堅調でしたので、全体の下落をマイルドにしてくれてはいます。
やはり、精神安定剤として銘柄分散していくのが重要だと感じます。
現在、リスク分散目的でTLTを一定数保有していますので、TLTの運用状況について書きたいと思います。
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TLTとは?
TLTは、iシェアーズ 米国国債 20年超 ETFといい、残存期間が20年を超える 米国債で構成される指数に連動する投資成果を目指すETFです。
設定日 | 2002年7月22日 |
経費率 | 0.15% |
過去12ヶ月分配金利回り | 1.56% |
分配金利回りは1.56%と低めですが、日本の銀行に預けているよりはだいぶ良いですね。
資産構成
ブラックロック社のホームページによると、財務省証券がほぼ100%を占めています。
残存年数は15 – 20 年が0.48%、20年超が99.55%です。
信用格付けはAAAが100%となっており、安全資産と考えて良いと思います。
運用実績
運用実績です。期中の収益が全て再投資されることを前提に算出したもののようです。
株価チャート
株価チャートです。基本的に右肩上がりのチャートとなっていますね。
あまり変動が無いのかと思っていましたが意外ですね。
S&P500との相関
SPDR S&P500 ETFとの相関を見ていきます。
まずは2008年のリーマンショック時のSPDR S&P 500 ETFとTLT のチャートです。
下の線がSPDR S&P500 ETF、上のロウソク足がTLT のチャートです。S&Pの下落にやや遅れてTLT が上昇しています。
相関係数は-0.60〜-0.75程度であり、高い負の相関を示しています。つまり、S&Pの下落に対してTLT は上昇する強い相関があると言えます。
次に、2020年のコロナショック時のチャートです。
S&Pの下落に対してTLT は上昇しています。
相関係数は-0.7程度であり、強い負の相関があります。
全ての下落を分析しているわけでは無いですが、株価暴落に対してTLTは上昇しやすい傾向にあると思います。
金利上昇局面の動き
過去に金利上昇局面を迎えた時期がありますが、その時のTLT の動きを見てみます。
まず、2013年の5月から12月までに米10年国債利回りが上昇した局面がありました。
上線がS&P500、下のロウソク足がTLT を示しています。この時は金利上昇にも関わらず、S&Pは上昇し、TLT は負の相関を示すように下落しています。
2015年1月から2015年6月までも米10年国債利回りは上昇しましたが、S &P500はこの時も上昇し、TLT は下落していました。
2016年7月から2017年3月までも米10年国債利回りは上昇しました、トランプラリーの影響からか株価はS&Pは上昇し、TLT は下落しました。
他にも2017年9月から2018年11月、2020年8月から2021年2月までも金利は上昇していますが、いずれもS &P500は上昇し、TLT は下落しています。
このように、過去の金利上昇局面を見ると、S &P500上昇に対してTLT は下落するという関係が成り立っているようです。
しかし、今回の金利上昇局面においては、今のところS &P500は下落しており、TLT は上昇しやすい傾向にあると思います。
アセットアロケーションからTLT の存在意義を考える
私は現在40代であり、資産全体に対する株式比率は約40%です。一般的にリスク資産の割合は100ー年齢と言われており、40代の場合は60%まではリスク資産に振り分けても良いと思います。
TLT は安全資産に分類されると思いますので、現時点ではそこまで必要性は高くないと思います。ただ、性格的に慎重なタイプであり、リスク許容度は高い方では無いので、TLT はもう少し増やしても良いと考えています。
また、過去の金利上昇局面と違い、現在はS&P500は下落傾向にあるので、リスクヘッジとしてTLT を保有する意義は高いと考えています。
現在TLTは21株保有していますが、60代に向けての出口戦略としてもTLT は保有割合を増やしていいと考えています。もう少し買い増しを検討していこうと思います。
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